八尺只烏

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道具を使うあの黒い鳥

道具を使うあの黒い鳥…

「知能の高いカラスは工具を利用してタスクを達成する」という新研究

www.esquire.com

さらに研究者は、「工具を与えたほうが機嫌も良くなる」と推測しました。

 

研究によると、カレドニアガラスは、道具を使ってタスクを完了させるのを好むそうです。
さらに道具があったほうが、カラスの機嫌がよくなることもわかりました。


この研究で、「カラスも人間と同じくらい器用だ」と証明されました。

あの黒い鳥はタスクを完了させるための方法を模索し、好奇心と創造性を持って仕事をするのを好むというのです。

 

『カレントバイオロジー』誌で新たに発表された研究によれば、カレドニアガラス(学名:Corvus moneduloides)は「道具を使い、そして、そのときは楽観的な振る舞いとなる」ということがわかりました。

 

カラスは知能の高い生物です。

 

2018年の『ネイチャー』誌の研究にも、ニューカレドニアのフランス領に生息するカラスが、フック型の道具をつくって穴に潜む昆虫を効率的に捕らえる様子が発表されていました。

 

今回、新たに発表された研究では研究員が野生のカラス15羽を捕獲し、鳥小屋の中で様子を観察しました。

 

そして科学者はカラスの幸福度と楽観度を、世界的な「現代経営学」であり、自らは「社会生態学者」を名乗ったP.F.ドラッカーの名言である「コップの水理論」を応用し、カラスの認知バイアスを測ったそうです。

 

人間の場合には通常、グラスに半分入っている水を「半分も入っている(楽観的)」と考えるか、「半分しか入っていない(悲観的)」と考えるかを測るものになりますが、この研究では、水の代わりに肉の入った箱を用いたそうです。

 

まず研究員はカラスに、机の右側の箱には左側の箱よりも大きな肉が入っていることを覚えさせます。

そしてカラスは、より大きな肉を得るために、毎回まず右側の箱に行くようになります。

そして左側の箱には、もっと後になってから行くか、あるいは完全に無視して肉を取りにすら行かなくなります。

 

研究員は、「箱に向かうカラスのスピードは、その対象物への期待値を示す」と想定していました。

するとカラスは、左側の箱の小さい肉を取りに行くのに平均約25秒かかったのに対し、右側の箱への平均時間はたった約4秒しかかかりませんでした。

 

この結果をもとに、次に箱を机の真ん中に置きます。

 

すると、箱に早く向かうカラスは楽観的で機嫌がいいと判断し、逆に遅いカラスは悲観的だから時間がかかっている…という推測をしました。

 

 

次にカラスに道具(主に小枝)を与えてから、また箱を真ん中に置きました。

すると、前回箱に行くのが遅かった悲観的なカラスが、道具を持ったことで好奇心を持ち、先ほどよりもずっと早く箱に向かったとのこと。

そして道具を取り上げると、カラスは急に悲観的になり、肉が中にあるという箱にさえ近づかなかったカラスもいたそうです。

 

カラスも人間と同じように、道具を使ってタスクに取りかかれたほうが、モチベーションが上がるようです(もちろん、食べ物も大事なモチベーションなのですが…)。